笹山みらい司法書士事務所

Sasayama Mirai Judicial Scrivener Office in Saitama
 049-261-6850
お問い合わせ

遺言と家族信託のこと

遺言書を書きましょう!

 遺言書がない場合、法定相続人が自由に協議をして遺産を分割することができます。

 よく配偶者と子が2分の1ずつとかいいますが(法定相続分)、これはあくまで目安であり、協議の結果これと

 異なる分割をすることは何ら問題ありません。

 

 

 相続・遺言・信託は笹山みらい

 でも世の中、親族間で揉めることはかなり多いです。兄弟で何年も訴訟をしているケースを見たことがあります。

   裁判にはならなくても、これまで仲の良かった兄弟姉妹が遺産分割のあと、ぎくしゃくしてしまうことがあります。

 たとえば親の面倒を見たのに均等の配分は納得できない、と兄が言い、一方弟は、少し親の面倒をみたからと

 いってこの配分では不公平だと思うことはよくあることです。

 ですから円満な相続を望むのであれば、遺言書を残しましょう。

 本人の意向とならしょうがないと丸く収まることが多いと思います。そして生前口頭で説明しているから、で済ま

 せず遺言書を書いて伝えましょう。

   では、遺言書はいつ書けばよいでしょうか。答えは思い立った時にすぐ、です。なぜなら遺言をするためには、

 意思能力がある状態でしなければならず、認知症になってからでは作成自体できないし、仮にその状態で書けたと

 しても、意思能力がなかった時に作成されたから無効と判断されることがあり得ます。

 早めに書きすぎて後で変更したくてもできなくなったら困るという心配はありません。一旦作成した後でも、何度

 でも内容を変更出来ます。

 

遺言書を残すべき場合とは?

 遺言がない場合は、相続人間の協議で遺産を分割できると言いましたが、これは相続人がちゃんと意思能力を

 持っていて法律行為ができるということが前提での話です。例えば認知症または高齢で意思能力が十分でな

 いと判断された人が相続人にいると、遺産分割協議自体ができません。この場合はその方のために後見人

 を選任し、その後見人と協議をすればよいのですが、時間と費用が掛かります。

 同様に、相続人の一人が音信不通で行方が不明、未成年の子供がいるケースも、代理人を選任しないと協議が

 できません。そして、子どもたちの兄弟仲がよくないケースは「争族」となる典型的なケースですからもちろ

 ん遺言を残すべきです。そのほか、子供がいないため亡くなった方の兄弟間で相続する場合や内縁の連れ合い

 がいるときも、遺言があった方がいい典型的なケースです。

 また事業を経営している方も、遺言書で、だれに何を相続させると決ておくと事業承継がスムーズに進みます。

 なお法定相続分で相続させたいケースでも遺言書を残して構いません。

 

 2020年7月から法務局で自筆証書遺言を保管してくれるサービスも始まりました。これを機会にあなたも

 遺言書を書いてみませんか。

 

「家族信託」という手もあります。

 例えば、前妻との間に子が一人おり、再婚した現在の奥さんとの間には、子がないという方のケース。

 自分が死んだら、家を、今の奥さんに住んでもらいたいが、奥さんが亡くなったら、自分の子に譲りたいとします。

 これ、遺言では難しいケースです。なぜなら一旦遺言で奥さんに相続させてしまう、自分が死んだ後は、その家

 はもう奥さん個人のものですから。奥さんに兄弟がいる場合、奥さんが亡くなると、その家は奥さんの兄弟に相

 続され、結果自分の子に継がせることはできなくなってしまいます。でも家族信託の方法によれば、「配偶者

 が亡くなったら、子〇〇を受益者とする」旨の契約によって、柔軟な承継が可能となります。 

信託というのは、信頼できる親族(例えば今のケースでは自分の子)に、所定の目的のため(奥さん居住環境

保と、奥さん亡きあとの子への権利承継)、財産(家)を託すことを生前に契約しておくことをいいます。

この方法(家族信託)を使えば自分の財産を自分の意図したとおりに承継させることができます。

 

「家族信託」の最大メリットは認知症対策です。

要するに遺言みたいなものか、と思われたかもしれませんが、家族信託の最大のメリットは、自分が亡くなる前の

認知症対策としても活用できることにあります。(これは遺言では無理ですね、遺言は自分がなくなったときに効

力が生じるのですから。)

そもそも、人は認知症になると、さまざまな法律行為ができなくなるということを理解しておく必要があり

ます。 自宅を人に貸す・売る、定期預金を解約することもできなくなります。(俗に資産凍結されると言います)

その結果、親の預金を下ろせないので、子は自分のお金での介護費用を負担することになってしまいます。

しかし認知症になる前に、親が子と信託契約を交わし、自宅や預金を託しておけば、親が認知症になっても、

子は信託契約の目的に従って、託された財産を維持・管理・処分することできるというわけです。

このようなメリットがあるため、近年家族信託の活用が広がっています。

  

まとめ

ぜひ、遺言書を残すことを検討してみてください。そして財産の多い方、相続人の親族関係が複雑な方は家族信託

の活用によって、より確実な資産承継、相続問題の解決につながる可能性があります。

あなたの家族の構成や、その家族の一人ひとりが、どういう境遇でどういう考えを持っているかによって、最も適

した財産管理方法が変わってきます。柔軟かつ最適な相続対策、認知症対策、財産管理を検討してみませんか。

ご相談は、当事務所へ。

 otoshiyori_kagamu.png

2020.11.27 Friday